2020.11.07

3D画像はわかりやすいのか? その1

CT検査をした際に、私たち獣医師は断面の画像を見て診断します。

 

しかし、飼い主さんに説明する際には、断面ではなかなか伝わらないのではないかと思うのです。

 

ただ、飼い主さんがどうこがどう理解しているのか、理解していないのか。

 

わかって欲しいことを、実物大でわかってもらえているのか。

 

 

そこで、3D画像を作成し、見せて説明することが多いのです。

が、元の画像は断面で、3D画像はあくまでその断面をもとに「作成」したものです。

いわゆる「編集」が入るのです。

そのあたり注意する必要があります。

また、作り方によって逆にわかりにくくなる場合もあります。

 

 

例えば、ワンちゃんのお腹の断面です。

仰向けです。

小腸肥厚

この断面のどこがおかしいかというと・・・

小腸肥厚 ペイント

オレンジのところです。

これ、「腸」なのですが、で囲ったところは、中央に黒く空気がありますが、オレンジで囲ったところは、腸自体が腫れているのです。

 

3D画像にしていみると・・・

小腸肥厚 3D

こんな感じです、

腸の流れがわかりやすくないですか?

特に、手前の細くてスッキリとした腸に比べると、腫れている腸は、ぶよぶよしてそうで、おかしいですよね?

 

やたら「?」ばかりなのは、「わかりやすさ」に自身のない現れでしょうか?

 

もっとわかりやすい画像作りを目指すとしましょう。