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2022.11.15

犬の白内障の症状と原因、治療について|京都市西京区のダクタリ動物病院京都医療センター

京都市西京区、右京区、南区、中京区、向日市、長岡京市、亀岡市 の皆さんこんにちは。ダクタリ動物病院京都医療センターの院長森です。
今回は、 犬の白内障の症状と原因、治療について解説させていただきます。

こんなお悩みはありませんか?

・眼が白っぽくなってきた

・眼が濁っているようにみえる

・昼間より夜の散歩がゆっくり慎重になる

・物にぶつかる

・ご飯をすぐに探し当てることができない

 

このような場合、「白内障」の可能性があります。

 

白内障(はくないしょう)とは

水晶体には眼に入ってきた光を屈折させて網膜に焦点を合わせる役割があります。その水晶体中のタンパク質が変性、混濁した状態が白内障です。水晶体が濁ってくると、眼の中に入ってくる光に変化が生じ、眼が見えにくくなるといわれています。白内障が進行していくと、視覚が失われることもあります。

見た目で眼の中が濁って白くみえるといったことから気づくことが多く、眼の白さはほんのり白い色から真っ白い色まで様々です。

 

白内障の原因

一般的には、加齢に伴って発症することが多いです。ただ、若い犬でも白内障と診断することもあり、遺伝的背景があるといわれています。

他の原因としては、糖尿病性の白内障が知られており、急に眼が白くなってきたとの主訴で来院されたら、実は糖尿病が原因だったということもあります。

また、水晶体までに達する外傷が生じた場合には、外傷性の白内障を発症することもあります。

 

 

診断治療のポイント

白内障の診断で大事なポイントは、①白内障の程度 ②白内障による合併症 をみていくことです。

検査

《スリットランプ検査》
散瞳(=瞳が大きくなった状態)後、スリット光(細い光)をあてて角膜の奥にある水晶体内の混濁部位を特定します。
視覚の有無や光の反応なども合わせてみていきます。

 

《超音波検査》
眼球内の構造を確認し、網膜剥離や水晶体嚢(すいしょうたいのう)の破嚢の有無、水晶体サイズの異常を確認します。

 

《眼圧検査》
白内障が原因で眼内に炎症が起こり、ぶどう膜炎や緑内障などに伴い眼圧が変化していないかを確認します。

 

治療について

治療としては、白内障の手術になります。
手術のメリットとしては、視覚の改善以外にもぶどう膜炎や緑内障などの合併症予防が挙げられます。手術については、専門的な技術が必要になるため専門医の紹介を行っています。

また、白内障の進行を予防するために点眼薬を行うこともあります。

 

 

ダクタリ動物病院l京都医療センターでの白内障の治療について

白内障が疑われる症例で来院した場合、散瞳処置後にスリットランプ検査や眼の反応の検査を行い、白内障の有無・進行具合を確認していきます。また、眼内への影響がどこまででているかをみるため眼圧検査や超音波検査なども合わせて実施していきます。

白内障の手術については、年齢や麻酔への体への負担などを考慮し、必要があれば専門医への紹介を行っていきます。

他にも、白内障の進行度や合併症の有無などを定期的にチェックしていきます。