2021.07.04
誤食 ~何か食べちゃった~ episodeⅡ
動物病院では、どんなことをするの
明らかに誤食があった場合に病院では、
- 吐かせる
- 内視鏡を使って取り出す
- 開腹手術を行う
- 経過をみる
どれかの手段をとることになるでしょう。
吐かせる
これは、誤食したものが胃の中にある場合に限られます。
胃から流れてしまったものを吐かせることはできません。
ただし、注意しないといけないのは、「吐かせるための薬」があるわけではなく、
なんらかの薬の副作用で吐かせるという点です。
吐かせる処置によって、命に関わる例も報告されています。
内視鏡を使って取り出す
これは、誤食したものが胃の中にある場合と、食道に詰まっている場合にも有効でしょう。
このように、胃の中にある竹串を取り除いたり。
このように、何かがいろいろ入っていたり。
食道にも、誤食したものが詰まることもあります。
食道の奥に、何かが詰まっています。
実はこれ、「おやつ」でした。
大きなおやつや固いおやつは、詰まる可能性があるので注意です。
開腹手術を行う
誤食したものが胃の中にあったとしても、
吐けなかったり、内視鏡でも取り出せなかったりすると、お腹を開くしかないでしょう。
また、胃を過ぎて腸で詰まった場合には、お腹を開くしかないでしょう。
暗い写真で見えにくいですが、矢印のところで、
腸の中に何かが詰まっています。
腸の色も悪いですね。
経過をみる
誤食したものに毒性がなく、そのまま便と一緒に出てくる可能性がある場合、
経過をみることもあるでしょう。
吐かせても出てこなくて、手術は極力避けたいなんて時にも。
ただ、便と一緒に出なくて、
腸に詰まった場合には、緊急で手術になる危険性もありえる選択肢でしょう。