2020.07.20

診察って、診断って、どうしているの その5

前回、診察にはだいたい4つのパターンがあると書きました。

今回は、からのお話です。

③可能性の高いものから調べていくです。

本を探す男

今回は「下痢」を例に説明していますが、

下痢の可能性として、前回と同じものを載せます・・・

下痢の類症鑑別

雑誌の抜粋です。

 

「下痢」の原因を考えるにしても、上の表の全てが同じくらいの頻度で起こるわけではありません。

 

例えば、右の一番下に記載されている「カルチノイド症候群」なんて見たことありません。

「下痢なんです」と言われて、いきなり「カルチノイド症候群」の可能性を調べよう。なんて現実的ではありません。

 

なので、「下痢」の原因を考える際に、可能性の高いもの3~5個くらいをまず疑っていく診察方法がになります。

 

われわれが、普段の診察でよく遭遇する「下痢」はの方法でだいたい治ります。

 

もちろん、そのワンちゃん、ネコちゃんの状態によって可能性の高いもの(3~5個)は変わります。

その部分に関しては、知識と経験がものをいいます。

 

可能性の高いものから調べて行っても、稀なものだったということもあります。

 

それを見落とさないために、再診をかけますし、良くならなければ教えてね、を心がけます。

 

これを心がけておかないと、治らなかった時に、

「治療したけど治らなかった、他の病院に行ったらすぐに治った」と口コミサイトに書かれてしまいます。

 

ある程度の可能性を調べた後に他の病院に行ってしまった場合には、その次の可能性から調べられるので、次の病院は有利なこともあるんだと。

 

次回④です。