2020.05.12
薬は割る?粉にする?液体?
動物病院の薬についての2回目です。
今回は、薬の処方の仕方についてです。
前回も話題にした動物用の薬では、だいたいが1錠そのままで投与できたり、
割るにしても半分にするだけで良かったり、ご自宅で割ることも比較的簡単です。
問題は、ヒト用の薬の処方です。
体重が小さい場合には、1錠では多すぎるので、かなり細かくする必要があります。
これについては、私の知る限り
①割ったものを処方する
②粉にして処方する
③粉にしたものを液体に溶かして処方する
があります。
私たちの病院では、基本的に①ですが、体重や薬の内容によっては、②または③も使い分けています。
病院によっては、全て②、全て③にしているとこをもあるようです。
①の利点は、処方の違いや変化にお互いに気付きやすいところです。
欠点は、細かく割る必要があるほどに、技量が必要なことと、時間がかかるところです。
②の利点は、①よりも技量や時間がかからないことです。
欠点は、お薬の変化や間違いに気づきににくいことです。
ただ、間違いはあってはならないので、チェック体制の強化を行うしかありません。
③も同様ですが、完全に溶ける薬も少ないので、混ぜて飲ませる際に、実際の薬の量に偏りが出ないか注意が必要です。
薬によっては、割ってはいけないもの、粉状にしてはいけないものがあります。
動物病院ならではの工夫があります。