2021.02.28
腎臓の肉腫
ネコは、
腎臓を悪くしがちです。
ある程度高齢になってくると、定期的に血液検査や尿検査をした方がいいでしょう。
いざ腎臓が悪くなった時に、ほとんどは単純に「腎臓が悪くなった」だけなのかもしれませんが、実は腎臓に「がん」ができていた、なんてケースもあるんです。
血液検査や尿検査に加えて、レントゲン検査や超音波検査、場合によってはCT検査が必要になる場合もあります。
今回ご紹介するネコちゃんは、腹水(お腹に水が溜まっていた)の症状があり、
調べてみると、腎臓に「がん」ができていました。
これは、そのネコちゃんのCT画像です。
仰向けで、上が頭の方です。
仰向けなので、向かって右がネコの左ということになります。
緑で囲ったものが、左の腎臓になります。
これが通常の腎臓だと思って見てください。
赤で囲ったものが、右に腎臓になります。
左と比べると明らかに大きいし、白く造影剤で染まる部分が下半分だけで、上半分は黒く抜けてしまっています。
白く染まるところは、正常に近い腎臓が残っているのでしょう。
そうでないところは、
ほぼ「がん」に侵されているのでしょうか。
違う断面も見てみましょう。
少し見る場所を変えてみると、全然違うように見えます。
赤で囲った右の腎臓は、ほぼ正常な部分がないように見えます。
やはりCT検査の良いところは、口で説明するよりも実際に見てもらえるところです。
今回のように、一目瞭然で違いが分かるものは、説明がわかり易くなります。