2021.06.29
脾臓に腫瘤(しゅりゅう)が見つかりました
脾臓にできものがみつかることがあります。
そこまで珍しいことではないのですが、
どのように捉えたらいいのでしょうか。
ちなみに・・・
腫瘤(しゅりゅう)は、いわゆる「できもの」全般をイメージしてください。
腫瘍(しゅよう)は、いわゆる「しゅよう」です。良性と悪性があります。
「できもの」があったからと言って、必ずしも腫瘍ではないのです。
そうです、腫瘍以外の「できもの」があるのです。
腫瘤より小さいものを結節(けっせつ)なんて呼ぶこともあります。
どのようにして見つかるの?
いくつかのパターンがあります。
その① 触診でたまたま見つかるパターン
これ、例えばワクチンなどに診察の際に、お腹の触診を行います。
「あれ?なんだかお腹に固いものがさわれるぞ」
そんなことがあるのです。実際にあるのです。
この場合、腫瘤は、ある程度の大きさになっている必要があります。
流石に、あまり小さいと、触って見つけることはできません。
その② 症状が出て見つかるパターン
どのような症状かと言うと、
- お腹が膨らんできた
- 倒れた
- 呼吸が急に粗くなって、舌が白い
などなど。
お腹が膨らむくらいに、腫瘤が大きいのでしょう。
倒れたり、呼吸が粗くなるのは、腫瘤が破裂したのかも。
この場合、腫瘤は、とても大きいと推測されます。
危険な状態でしょう。
その③ 健康診断でみつかるパターン
健康診断は、やはり受けておくべきですね。自分自身、耳が痛いですね。
脾臓の超音波検査で見つかることがあります。
こんな感じです。冒頭の写真と同じものです。
オレンジの線で挟まれた部分が、脾臓です。
黄色で囲ったところに、腫瘤が見つかりました。
さらに、
こんな感じです。
オレンジの線で挟まれた脾臓に、黄色で囲った腫瘤が見つかっています。
この程度の腫瘤であれば、触診でも気付けないし、
症状も出ないことが多いので、
超音波検査でもしない限り見つけるのは困難でしょう。
その④ CT検査でたまたま見つかるパターン
これは、番外編といえるでしょうか。
他の病気の検査のために、CT検査を行った際に、
脾臓に腫瘤が見つかることがあります。
こんな感じです。
オレンジでの線で囲った脾臓の中に、黄色で囲った腫瘤が見つかりました。
番外編とは言うものの、実際にはCT検査で見つかるケースも多いのです。
さて、このようにいろんなパターンで見つかる脾臓の腫瘤ですが、
どうしたらいいのでしょうか。
ここからが本題ですが、長くなってきたので、
「つづく」とします。