2023.03.14
京都市西京区、右京区、南区、中京区、向日市、長岡京市、亀岡市 の皆さんこんにちは。
ダクタリ動物病院京都医療センターの院長森です。
今回は、 猫の骨折の症状と原因、治療について解説させていただきます
こんなお悩みはありませんか?
・足をあげている
・立てない
・動かない
・足がぶらぶらしている
・歩き方がおかしい
このような場合「骨折」の可能性があります。
骨折(こっせつ)とは
骨折とは、あえて説明することもなく、骨が折れる、損傷することです。猫の場合多くは、交通事故やどこかに足を挟んでしまうことが原因で起こることが多いです。病気で骨が弱ってしまい折れてしまうこともあります。骨折と聞くと、ポキッと骨が二つに折れていることを想像するかもしれませんが、一部が折れているだけだったり、ヒビが入っているだけだったりしても骨折です。
猫で比較的多いのは、交通事故による骨盤骨折や後脚のスネの骨折です。また、高いところからの着地で指が折れることもあります。
骨折が起こる原因
猫の骨折でよく遭遇するのは、交通事故です。外に出て行って帰って来たら骨折していた、そんなことが少なくありません。猫は外に出さない方が良いと言われる理由の一つです。また、家の中でも走り回っていて、後ろ足が挟まって骨折したケースも少なくありません。足が挟まりそうな溝や格子には注意しましょう。
骨折を適切に治療するためのポイント
骨折を適切に治療するためのポイントは以下の3点です。
①正しく骨折の診断ができるか
骨折を疑う場合には、レントゲン検査を必ず行います。見ただけでは、もしくは触っただけでは、骨折を正しく診断することはできません。何枚かのレントゲン画像から、どこの骨がどのように折れているのかを判断する必要があります。正しくレントゲン撮影を行わないと見逃してしまう骨折もあるため注意が必要です。骨折治療には、早期に実施しないといけない場面もあるため、早期に的確な診断が重要になります。
②骨折治療において豊富な経験を持っているか
骨折といっても、どの骨がどのように折れているかによって、診断の難しさもさることながら、治療の難易度も大きく変わってきます。それを見極めるためには、治療実績や経験が重要です。全く骨折の治療を行わない病院ではなく、治療実績のある病院での診察が必要です。骨折の場合、多くは手術が必要ですが、骨折の内容によっては手術をしなくても良い場合もあります。ただ、その判断は実は難しく、注意が必要です。
③適切な治療への移行
骨折は、どの骨がどのように折れているか等で治療法が大きく変わる可能性があります。病院によっては、全ての治療に対応しているところもあれば、対応できる範囲が限られる場合もあります。その場合でも、適切な病院への紹介を行ってくれるかが大切です。ただし、手術が必要な場合には、できるだけ早く手術を行うことが重要になるので、適切かつスピードを重視するべきでしょう。
ダクタリ動物病院 京都医療センターでの骨折治療について
骨折の場合、手術が必要になる場合が多いと思います。当院では、種々の骨折の手術を実施しています。専用のピンで固定したり、プレート(金属の板)で固定したり、スクリューで固定したり、骨折の種類により様々な方法で手術を行なっています。もちろん手術が必要のない場合もあります。骨折が疑わしい場合には、まず診察に来て、ご相談ください。