2020.09.29
無麻酔の歯石取りは要注意!
「無麻酔で歯石を定期的に取ってもらっていた。」
最近よく耳にします。
先日、歯科を専門にされている先生のセミナーがありました。
そこで、無麻酔の歯石取りは危険で、歯を傷つけるだけではなく、歯周病予防には全く意味がない。
という内容でした。
最近は、獣医師資格を持っていない人が、歯石取りをすることは法律的に問題ないのかと言われることがあります。
さて、先日、麻酔下で歯石取りを行いました。
このワンちゃんは、定期的に動物病院ではないところで、無麻酔の歯石取りをずっと受けていたそうです。
処置をする前の歯の様子です。
赤で囲ったところを見てください。
歯の表面の歯石だけ取られているのか、不自然に歯石がありません。
しかし、緑で囲ったところを見て下さい。
歯石が歯の横や裏にしっかり残っています。
青で囲ったところを見てください。
奥歯に至っては、歯石に覆われて歯が見えません。
結局、取りやすい前歯や歯の表面の歯石は取られているけれど、歯の裏や奥歯には手を付けられなかったようです。
確かに、これでは全く意味がないと言われても仕方ありません。