2021.04.13
外耳炎はそのままにしておくと、良くないかも その1
外耳炎(がいじえん)って、
犬ではよく見かけます。
アレルギーとか、原因はいろいろですが、耳道(耳の中)に炎症を起こして、
耳垢が過剰に溜まったり、耳道が赤く腫れたり、耳を痛がったり、
軽い症状から重い症状までいろいろです。
大抵は、洗浄したり、点耳薬(耳に入れる薬)を使ったり、
場合によっては内服が必要になったり、これも症状によって、いろいろです。
単なる外耳炎でも、慢性化すると
大変なことになる場合があります。
これは、外耳炎のワンちゃんの頭のCT画像です。
白く丸いドーム状に見えるのが、頭蓋骨です。
その下に、耳道や鼓室があります。
左側のオレンジの矢印で示した、黒くつながっているところ、これが耳道です。
耳の中に空間が繋がっている感じです。
一方、右側をみてください。
青の矢印で示している辺りです。
左と比べてみると、黒くつながるところがありません。
これは、耳道が腫れて塞がっているのです。
さらに、
紫の○で囲ったところ。
白い塊が見えますよね。
これ、骨みたいになっているのです。
つまりこのワンちゃんは、片方の耳が長期間外耳炎を患っていて、
ひどくなり、耳が塞がるほど腫れていて、一部が骨のように固くなってしまっているのです。
ここまでになると、手術が必要になります。
外耳炎が慢性化して、悪化してしまうケースは少なくありません。
他のケースもご紹介していこうと思います。