2020.07.12
それでは、この胆のうなら、取る方がいい?
前回、胆のうの中に胆石があれば、普通は重力で下に落ちてくると書きました。
さて、この胆のうはどうでしょうか・・・
中央上部のなんとなく黒く丸く見えるのが、胆のうです。
少し拡大してみました。
オレンジで囲ったところが、胆のうです。
その胆のうの中に、緑で囲った白い塊みたいなものが見えます(よね?)。
これが、おそらく胆石(のようなもの)です。
二つほどある胆石(のようなもの)が、一つは胆のうの上にくっついてそうでもう一つは胆のうの中に浮かんでそうです。
くっついているのは、胆のう炎等で、くっついているのでしょうか。
これも問題です。
ただ、さらに問題は、浮かんでいる方です。
胆のうの中には、胆汁という黄色くてさらりとした液体が溜まっています。
胆のうには、肝臓で作られたこの胆汁を、溜めておく働きと濃縮する働きがあります。
この濃縮が重度に起こると、胆汁の濃度があがり、ゼリーのように流れにくいものになります。
そうなんです、
ゼリーのなかに胆石があれば、下に沈まずに浮いたようになるのです。
このゼリー状になることを、胆のう粘液嚢腫と言います。
この場合は、胆のうを取った方が良さそうです。