2020.07.14
CTの有用性(例えば、副腎腫瘍)②
診察にて、「右の副腎腫瘍を疑います。
被膜が破れていて、後大静脈浸潤を起こしていると思われます。」
これでは、何を言っているのかわかりません。
「右の腎臓の上にある、右副腎という臓器に腫瘍が出来ていると思われます。かなり大きくて、後大静脈という大きな血管の中に入り込んでいるかもしれません。」
これでも、なんだか悪そうだぞとは思うかもしれませんが、よくわかりません。
そこで、絵をかいてみたり、飼い主さん向けの病気の説明が書いてある本を見せたり、説明を続けます。
加えて、CTの画像をわかり易く見せることが出来れば、より理解が深まることでしょう。
例えば・・・
犬のお腹の3Dです。
右上が頭の方向で、右下から見ているようです。
さて、皮膚を透明にしてみましょう。
骨と、内臓がみえます。
さらに、脾臓や腸を取り除いてみましょう。
大きな血管や腎臓は、わかり易いように青色にしています。
黄緑の塊が見えます。
これが、問題の右副腎の腫瘍を疑っている塊です。