2020.07.08

診察って、診断って、どうしているの

私たち獣医師が、診察の中で、検査を行い診断をします。

まず、診断をしてから治療をするのが、基本です(例外はありますが)。

 

さて、実際に私たちがどのように考えて、診察をしているのか、

何回かに分けて書いてみようと思います。

診察風景1

「下痢をしました。」

このような主訴があった場合に、どうしたらいいのでしょうか。

 

最も簡単なのは、「下痢止めを処方して、下痢が治まるかみる」です。

実は、たいていの下痢はこれで治ってしまいます。

 

でも、これでは治らないことがあります。

それを見落とさず、診断にもっていけるかが、獣医師の腕の見せ所であり、その獣医師の、もしくはその病院のスタンスにかかってきます。

 

さて、病院のスタンスとは、なんでしょうか。

例えば、

「下痢なら、とりあえず下痢止めを出す」

「たとえ下痢でも、しっかり検査をする」

「その獣医師の判断にまかせる」等々。

病院によって、治療方針とよばれる診察を行う上でのスタンスが存在します。

 

ここでは、上の二つのスタンスは無視して、「獣医師の判断にまかされた」として話を進めます。

 

つづく