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2023.03.14

犬の脂漏症の症状と原因、治療について|京都市西京区のダクタリ動物病院京都医療センター

京都市西京区、右京区、南区、中京区、向日市、長岡京市、亀岡市 の皆さんこんにちは。
ダクタリ動物病院京都医療センターの院長森です。
今回は、 犬の脂漏症の症状と原因、治療について解説させていただきます。

こんなお悩みはありませんか?

・皮膚が脂っぽい

・体臭が気になる

・皮膚を痒がる

・皮膚が赤い

・皮膚が黒くなって来た

・毛がベトベトしている

 

このような場合「脂漏症」の可能性があります。

脂漏症(しろうしょう)とは

脂漏症とは、皮膚の皮脂の分泌が過剰となり、皮膚が常に脂っぽい状態になることを言います。脂漏症になると、皮膚や毛がベトベトし、独特の匂いがします。また、この皮脂が増えることによって、それを餌とするマラセチアという酵母菌が繁殖します。マラセチアが繁殖すると皮膚炎が起こり、皮膚が痒くなったり、赤くなったり、黒くなったりします。

犬種では、ウエストランドホワイトテリアやシーズーに比較的多くみられます。

脂漏症が起こる原因

脂漏症は遺伝的に起こりやすい犬種があると言われています。また、アレルギー性皮膚炎を持っていたり、細菌や真菌等の感染症、ホルモン疾患なども原因となることがあります。

 

脂漏症を適切に治療すためのポイント

脂漏症を適切に治療するためのポイントは以下の3点です。

 

①正しく脂漏症の診断ができるか

脂漏症を疑う際には、アレルギー性皮膚炎が関係していないか、細菌や真菌の感染がないか、ホルモン疾患がないか等を考える必要があります。原因によって治療法が変わる可能性があるからです。皮膚の検査を行う必要はありますが、場合によっては血液検査なども実施する必要があります。

 

②適切な治療の提案

脂漏症を引き起こす原因疾患が存在する場合には、その治療を提案する必要があります。また、同時に皮脂を抑える治療を並行もしくは優先して行う必要もあります。皮脂のコントロールには、シャンプー治療が主体となります。脂漏症と言っても、皮脂を減らすだけでは十分でない場合も多く、保湿も大切な治療になります。シャンプー剤の選択と頻度、保湿の重要性を提案します。また、マラセチア等の感染が重度であれば、内服薬も必要になります。

 

③継続治療の必要性

脂漏症は完治することは難しく、コントロールしていくことが重要な疾患です。シャンプーだけでコントロールできる場合もありますが、必要な頻度で継続することが難しい場合もあるでしょう。必要に応じて内服薬が必要な場面もあり、どの程度継続して服用していくかが問題になることもあるでしょう。継続できる方法を考えていくことがとても大切です。

 

ダクタリ動物病院 京都医療センターでの脂漏症治療について

脂漏症を疑う場合、必ず皮膚検査を行い感染の有無を評価します。必要に応じて血液検査も実施します。治療に移行する際には、いくつかあるシャンプー剤から合うものを提案し、洗い方や頻度を提案します。また、必要に応じて内服薬も使用します。例えば「シャンプーができない」そのような場合にも、できる範囲の治療を一緒に考えます。脂漏症にお困りの方は、一度診察に来て、ご相談ください。