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2023.01.09

犬の糖尿病の症状と原因、治療について|京都市西京区のダクタリ動物病院京都医療センター

京都市西京区、右京区、南区、中京区、向日市、長岡京市、亀岡市 の皆さんこんにちは。ダクタリ動物病院京都医療センターの院長森です。
今回は、犬の糖尿病の症状と原因、治療について解説させていただきます。

こんなお悩みはありませんか?

・水を飲む量が多い

・水を飲むことが増えた

・尿の量が多い

・太ってきた

・痩せてきた

・疲れ易い

 

このような場合「糖尿病」の可能性があります。

 

糖尿病(とうにょうびょう)とは

糖尿病とは、膵臓から分泌されるインスリンが少なくなる、もしくは効きが悪くなるために、血糖値が上がったままになってしまう疾患です。糖尿病と言っても、人のいわゆる成人病に近いものから、先天的なものまで様々な病態があります。犬では、性ホルモンやステロイドホルモンの異常に伴って起こる二次的な糖尿病が多いです。また、インスリンが分泌されなくなるケースも多いです。治療は、人の糖尿病と同じように、インスリン注射になります。ただ、二次的な糖尿病の場合には、根底になるホルモン疾患の治療が必要になります。

 

糖尿病が起こる原因

様々な原因があるとされています。先天的、つまり生まれつきインスリン分泌に異常がある。肥満や高脂血症など代謝性の疾患がある、性ホルモン異常がある、クッシング症候群(副腎皮質モルモンの過剰分泌)がある、慢性膵炎など膵臓に異常がある、慢性炎症がある、等々。糖尿病の原因には、様々な原因が報告されています。

 

糖尿病を適切に治療するためのポイント

糖尿病を適切に治療するためのポイントは以下の3点です。

 

正しく糖尿病の診断ができるか

糖尿病は初期診断が難しいケースが多々あります。血液検査で血糖値が高いだけでは、すぐに糖尿病と診断できない場合があります。特殊な血液検査や尿検査なども含めた、総合的な診断が必要になります。また、クッシング症候群と診断された場合、診断時はもちろん治療経過の過程で、糖尿病を併発する可能性があります。そのような場合には、常に糖尿病の発症を疑うことが大切です。

 

糖尿病治療において豊富な経験を持っているか

糖尿病の診断は経験が重要になることがありますが、治療に関しても経験が重要になることがあります。インスリンの選択肢もいくつかあり、その選択も重要です。また、糖尿病が二次的であれば基礎疾患を考えて、治療を考えなくてはなりません。糖尿病だけの治療で十分なのか、基礎疾患の治療も必要なのかをしっかり検討する必要があります。

 

ダクタリ動物病院 京都医療センターでの糖尿病の治療について

糖尿病の場合、血液検査、尿検査などから始め、基礎疾患の検査・診断と診察をすすめます。また、当院では数種類のインスリンを常備しているため、適切なインスリンを選択します。もしそのインスリンが「合わない」と判断すれば、適宜種類を変えていきます。

糖尿病は病態が悪化すると、生命に関わることがある疾患です。糖尿病の多くは、飲水量の増加から気づくことが多いので、飲水量のチェックや体重の変化など普段の状態を観察してもらうことを提案しています。