2020.11.21
門脈体循環シャント その1
門脈体循環シャント(もんみゃくたいじゅんかんシャント、英:portosystemic shunt;PSS)とは門脈系と全身性静脈系との間に短絡血管が生じ、異常な交通路が形成された状態。門脈体循環シャントにより腸管や脾臓からの静脈血が肝臓を経由せず直接体循環に流入するため、必要な栄養素が肝臓に供給されないあるいは肝臓による代謝が行われないため、種々の臨床症状を呈する。肝外性シャントと肝内性シャントに分類され、肝外性シャントの方が多い。症状として成長不良、体重減少、腹水貯留、尿石症、神経症状などが認められる。
と、Wikipediaには記載されている。
簡単に、簡単に言うと、お腹の中におかしな血管ができて、肝臓を流れる血液が減る病気です。
お腹の中の一部の血液の流れが、
通常
腸 → 門脈 → 肝臓 → 後大静脈 → 心臓
なのが、
腸 → 門脈 → おかしな血管 → 後大静脈 → 心臓
こんな感じのイメージです。
症状は、
なんだか弱弱しい
食が細い
よく吐く
若い時から腎臓や膀胱に結石がある等々です。
症状から、この病気を疑う時もあります。
たまたま、見つかる時もあります。
例えば、私たちの病院では、手術前の検査で総胆汁酸(TBA)というものを項目に入れています。
若いワンちゃん、ネコちゃんの避妊手術や去勢手術の際に、見つかることがあるのです。
このような検査結果です。
このワンちゃんは、総胆汁酸がけっこう高く出ています。
診断のための検査としては、このような総胆汁酸試験とCT検査になります。